有益な人生の刻み方9
このお話はあくまで、フィクションです。実際の登場人物や団体及び法律等は関係ありません。
パラレルです。
ここのキョーコちゃんはたくましいです。
勘だけで世の中渡っています。狙った獲物は逃がさないのがあの人です(笑)
パラレルです。
ここのキョーコちゃんはたくましいです。
勘だけで世の中渡っています。狙った獲物は逃がさないのがあの人です(笑)
愉快な縁が結ばれました…
世の中強運の人物はいるものです
コレが運命の出会いなら
悪夢よ早く覚めてくれ!!
有益な人生の刻み方9
「…この俺が逃げられるとは……」
野外ステージに取り残された、アラブ装束のあやしい紳士(?)。そこへ似た衣装に身を包んだ青年がスッと現れた。
「旦那様。申し訳ございません。見失ってしましました」
「お前を撒いたのか!!」
「はい。二人とも、子供とは思えないほどの素晴らしい脚力です。しかも、この辺りの裏道や、子供にしか通れないような抜け道を熟知している模様で、追手を振り返る事無く、一目散に前だけをみて逃げ切られました」
「う~~む。あの位の年の子供なら、友達と一緒に逃げるかと思うんだが、それも無かったしな…。別々の方向にわき目も振らず、一目散だったからな…。相手がどうなったか振り返って確認もしないなんてあるのか?」
「落ち合う場所を相談した様子も御座いませんでした」
「手掛かり無しか…」
あやしい紳士(?)は、ガックリと俯いたかと思うと、『ククク』と肩を震わせ笑いだした。
「あの二人の素性を洗え。俺の直感が告げている。あの二人を逃がしてはダメだと!
(ザッパ~ン)」
紳士の背後に何やら、荒波が見える・・・
「はい。本日中にはご報告申し上げます」
「ククク、楽しくなりそうじゃないか。ぜひ二人を事務所に招待しなくてはな!」
逃げられた事により、あやしい紳士(?)は、よりメラメラと闘志を燃やし始めた。
キョーコさんと奏江さんの明日はどっちだ!?
―――公園から、少し離れたあるスーパーの前
はあ はあ はあ
集結場所を決めていた訳ではないが、逃げ出す少し前に買い物の話をしていたので、何となく二人ともスーパーに集まった。
「もう、一体なんだったのよ~~。さっきの人は!しかも、なんか私達の事追ってくる人がいたし!!」
「ホント、あんなに近づかれるまで私達が気付かないなんて…危機管理が甘くなったのかしら…」
私は、頬に手をあて首を傾げた。
「キョーコ…気にする処はソコじゃない(ビシッ)」
「え、どこ?」
「…もう、いい…」
一目散に逃げてきたから、あの後、あの人がどうしたのかわからないけど…上手く撒いたみたいだ。丁度、スーパーに来た事だし、夕飯の買い物を済ませることにした。今日は唐揚げ用の鶏肉が安いのだ。奏江も一緒に買い物に付き合ってくれた。買い物を済ませた帰り道―――
「ねえ、モー子さん…チョット思い出したんだけど…」
「何よ」
「公園で会ったおじさんって…LMEの社長じゃないかな…!?」
「!!」
「前に、芸能事務所の事をネットで調べていた時に、同じ顔の写真を見たような…」
「……アノ奇天烈な格好を…普段からする人…が…業界…トップの…芸…能事…務…所の…社長……(呆然)」
「あれ?チョットっ!?モー子さん!!しっかりして、気を確かに!!」
奏江の言葉があやしくなったので、不審に思った私が、彼女の顔を覗き込むと、見る見るうちに土気色に変わって、目がうつろになっていく。
「どうしよう…オーディション…別の事務所にしようか…」
「……でも、最大手に所属出来たら、仕事が取れるかどうかは本人の実力が問題だからともかく、変なチョッカイで潰されることは無いんじゃない?」
「…でも…社長がアレよ…」
「大きな事務所だし、そんなに直接かかわる事も無いと思うけど?社長なんて忙しい人だろうし…」
「…アンタ…癖者ホイホイ的な処があるから…(超不安)」
「失礼ね!!
」
「…はぁ~、まあいいわ。毒を食らわばとも言うしね」
「チョット~!どうして、そこまで覚悟が必要なの~何かすごく失礼よ!(プンプン)」
「ハイハイ」
「む~~~」
そんな話をしながらその日は別れて、それぞれ家に帰った。
つづく
2011-07-03
2011-07-12改稿
追手を撒くシーンは、ダークムーンの軽井沢撮影で、キョーコちゃんが、レイノに追われるシーンのイメージで(笑)。この時の、二人の精神状態は、あんな感じです。
世の中強運の人物はいるものです
コレが運命の出会いなら
悪夢よ早く覚めてくれ!!
有益な人生の刻み方9
「…この俺が逃げられるとは……」
野外ステージに取り残された、アラブ装束のあやしい紳士(?)。そこへ似た衣装に身を包んだ青年がスッと現れた。
「旦那様。申し訳ございません。見失ってしましました」
「お前を撒いたのか!!」
「はい。二人とも、子供とは思えないほどの素晴らしい脚力です。しかも、この辺りの裏道や、子供にしか通れないような抜け道を熟知している模様で、追手を振り返る事無く、一目散に前だけをみて逃げ切られました」
「う~~む。あの位の年の子供なら、友達と一緒に逃げるかと思うんだが、それも無かったしな…。別々の方向にわき目も振らず、一目散だったからな…。相手がどうなったか振り返って確認もしないなんてあるのか?」
「落ち合う場所を相談した様子も御座いませんでした」
「手掛かり無しか…」
あやしい紳士(?)は、ガックリと俯いたかと思うと、『ククク』と肩を震わせ笑いだした。
「あの二人の素性を洗え。俺の直感が告げている。あの二人を逃がしてはダメだと!

紳士の背後に何やら、荒波が見える・・・
「はい。本日中にはご報告申し上げます」
「ククク、楽しくなりそうじゃないか。ぜひ二人を事務所に招待しなくてはな!」
逃げられた事により、あやしい紳士(?)は、よりメラメラと闘志を燃やし始めた。
キョーコさんと奏江さんの明日はどっちだ!?
―――公園から、少し離れたあるスーパーの前
はあ はあ はあ
集結場所を決めていた訳ではないが、逃げ出す少し前に買い物の話をしていたので、何となく二人ともスーパーに集まった。
「もう、一体なんだったのよ~~。さっきの人は!しかも、なんか私達の事追ってくる人がいたし!!」
「ホント、あんなに近づかれるまで私達が気付かないなんて…危機管理が甘くなったのかしら…」
私は、頬に手をあて首を傾げた。
「キョーコ…気にする処はソコじゃない(ビシッ)」
「え、どこ?」
「…もう、いい…」
一目散に逃げてきたから、あの後、あの人がどうしたのかわからないけど…上手く撒いたみたいだ。丁度、スーパーに来た事だし、夕飯の買い物を済ませることにした。今日は唐揚げ用の鶏肉が安いのだ。奏江も一緒に買い物に付き合ってくれた。買い物を済ませた帰り道―――
「ねえ、モー子さん…チョット思い出したんだけど…」
「何よ」
「公園で会ったおじさんって…LMEの社長じゃないかな…!?」
「!!」
「前に、芸能事務所の事をネットで調べていた時に、同じ顔の写真を見たような…」
「……アノ奇天烈な格好を…普段からする人…が…業界…トップの…芸…能事…務…所の…社長……(呆然)」
「あれ?チョットっ!?モー子さん!!しっかりして、気を確かに!!」
奏江の言葉があやしくなったので、不審に思った私が、彼女の顔を覗き込むと、見る見るうちに土気色に変わって、目がうつろになっていく。
「どうしよう…オーディション…別の事務所にしようか…」
「……でも、最大手に所属出来たら、仕事が取れるかどうかは本人の実力が問題だからともかく、変なチョッカイで潰されることは無いんじゃない?」
「…でも…社長がアレよ…」
「大きな事務所だし、そんなに直接かかわる事も無いと思うけど?社長なんて忙しい人だろうし…」
「…アンタ…癖者ホイホイ的な処があるから…(超不安)」
「失礼ね!!


「…はぁ~、まあいいわ。毒を食らわばとも言うしね」
「チョット~!どうして、そこまで覚悟が必要なの~何かすごく失礼よ!(プンプン)」
「ハイハイ」
「む~~~」
そんな話をしながらその日は別れて、それぞれ家に帰った。
つづく
2011-07-03
2011-07-12改稿
追手を撒くシーンは、ダークムーンの軽井沢撮影で、キョーコちゃんが、レイノに追われるシーンのイメージで(笑)。この時の、二人の精神状態は、あんな感じです。
