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大切な人35

このお話はあくまで、フィクションです。実際の登場人物や団体及び法律等は関係ありません。

パラレルです。

少し実母と不破家の扱いが悪いかもしれませんが、お話の設定と軽く流して下さい。



不破家の反省できる人と、こりない身勝手な人達。




大切な人35





キョーコがいなくなってから、俺の生活は不自由な事ばかりだった。面倒な宿題をやらせる人間がいない。とりまきの女達がやってくれるが、答えは間違いだらけ。小遣いがなくなっても金を出させていたキョーコがいない。両親は事あるごとに、キョーコがいた頃より俺とアイツをくらべ、『キョーコちゃんやったら、このぐらい出来たのに…』と…。俺はイライラした感情と、モヤモヤした物が胸にたまり、それを自分で昇華する事も出来ず、また、外面が良かった俺は、怒りをぶつける相手もいなかった為、『全部キョーコがいなくなったせいだ!!』と全ての負の感情がキョーコへと向かっていった―――


それでも、キョーコがいない生活にも慣れ始めた5・6年たったある日、あるCMを見た俺はその負の感情が昇華されるような気分を味わった。
その日、俺は居間で歌番組を見ていた。いつか俺も芸能人になって、こんな古臭い旅館の跡取りではなく、華やかな人生を送りたいと思っていた。
番組の途中CMに画面が切り替わり、今のうちにトイレに行っておこうと腰をあげた時、今話題のCMが流れた。
そのCMは学校でも、同い年位のかわいい女の子が出ていると騒がれていた。
見ている方が幸せになってきて、何度も繰り返し見たくなるような微笑みを浮かべた少女が出てくるCMだそうだ。
話題になっているが、俺はまだ見た事が無く、一度話題作を見ておかないとと思い、振り返った俺の目に入ってきたのは、本当に幸せそうに笑う少女だった―――



そのCMに出ていたタレントは『京子』というらしい。おふくろは、絶対キョーコだといって、興奮していた。でも、CMに出ていた『京子』は俺の知っているキョーコとはあまりに違っていて、実感がわかなかった。あんなに幸せそうに笑うキョーコを俺は見た事がなかった。両親も俺のそのつぶやきに、自信が揺らいだようだった。


「事実、キョーコだったとしても俺達にはもう関係の無い人間だ。元気にやっている事がわかって良かったじゃないか」

「あんた!関係ないってどういうつもりや!キョーコちゃんの事可愛がってたやないんか?引取られた先に無理やり仕事させられとるんとちゃうか!?あの子、気ーつこて、我慢しとるんかもしれへんで?」

「俺達がそれを言える立場か!!あの子が厄介者やと思われんように、健気に頑張っとったんを何処かで気づいていながら、甘えとった俺達に!!お前はショータローの事であの子が虐められとった事実も知っていながら、あの子を脅すような真似をしたんやろうが!!」

「それは!!…うちはただ、あの子に将来ショータローと結婚して、うちの跡をついで欲しかっただけや…せやから…」

「きーつこて、幼いあの子は旅館の手伝いしとったんやぞ。そないな子が、世話になっとる家の大人にそんな事言われたら、それは脅しや。母親と上手くいっとらへんのに、ココを追い出されたら行くあてが無かったんやぞ!!」

「っ!!…そないな事あらへん。冴菜ちゃんかて母親や。実の娘を追い出すなんて…」

「再婚が決まったとたん、孤児院に捨てるような女が、お前の言う母親か!!」


親父はおふくろの言葉に我慢の限界がに達し、おふくろを怒鳴りつけた。今まで淡々と話してたのは、冷静に話す為に我慢していたみたいだ。


「なんか事情があったんや…相手の家は、キョーコちゃんを引き取れへんて…」


親父に怒鳴りつけられたおふくろは、それでも悪あがきを続けた。あまりの身勝手さに、親父はなおも怒鳴りつけた。おふくろにもだが、何より5・6年前に知った、キョーコの母親の言い分を思い出し、親父の怒りが再燃した。


「子供が引き取れへんねやったら、ココ(不破家)に預けといたってかまわへんのに、世間体とか、うちとの付き合いは続ける為に、孤児院に捨てたんやぞ!お前は、それがどうしようもない事情やって言うんか!!」


おふくろはそれでも『ちがう、ちがうんや…キョーコちゃんが私達(うちら)のこと、嫌いやなんてあらへん…」と、繰り返していた。


「絶望的に追い詰められた時に頼った相手は俺達や無い。アイツにとって、俺達は、母親と同じ存在やったんや…。あの子を大切に思うんやったら、もう関ろうとするな。そっとしといたれ。ショータロー、お前もええな」


親父は母と俺に、言い聞かせた。その言葉にムッとした俺は、反論を試みた。


「…引取ってくれた家に遠慮して、俺達に連絡してこないのかも知れないのにか?」


おふくろは、ハッとして顔をあげた。


「あんな状態になって、人に頼る事をしないキョーコが、唯一頼った相手やぞ。それほど信頼している人物や。遠慮はしていても、連絡したかったら、連絡ぐらいその人に言って取るくらい出来る筈や」

「そうとは限らないじゃないかよ!もし、キョーコがココに戻りたがってたらどうするんだよ!」


俺の言葉に、おふくろも何度も頷いている。


「…誰も、頼る相手もいなくて、お前のとばっちりで学校でも孤立して虐められていたあの子が、ココに帰りたがるって、お前、本気でそれを言っているのか…!?」


親父は怒鳴るのではなく、俺達を憐れむような目で見ながら大きなため息を吐きだした。


「調査結果を弁護士に聞かされた時、俺は顔から火が出そうな気持ちやった…あないな劣悪な環境にキョーコが置かれていた事にも気付けへんかった自分自身が情けのうて、情けのうて…。その一番の原因が母親と、息子と俺達にあると知った時は、冷や水をかぶせられた気分やった…。お前らは、いい加減キョーコに寄生しながら生きるのをやめろ。対等で無い関係は、ゆがんだ物しか生み出さへん」

「キョーコには俺が必要なんだよ!!」

「お前が必要としているだけで、キョーコはお前を必要としていない!そんな事もわからんのか!!」

「そんな訳無いだろ!アイツは俺がいれば他には何にも要らないって言ってたんだ!」

「世話になっている家の息子に嫌われたら、俺達に追い出されるとおもって、お前の気分を損ねない為に気を使っていたんだろう。お前の事を面倒見るようにコイツ(不破母)が言ったようだからな」

「キョーコに連絡を取ってみればハッキリするじゃないかよ!誰だよ、キョーコを引取った奴は!」

「知らん」


親父は一言でキッパリ言った。俺は頭が真っ白になった。




つづく

2011-07-10

身勝手な人達です。何でこんなに執着するんだか…。不破父は少しまともで、反省を出来る人(?)でした。
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Author:神無月白猫
ここは、神無月白猫の管理する、ス/キ/ビ/の二次創作ブログです。

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                          開設日2011年01月16日
移転日2011年04月09日

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